こんにちは。『健美髪日記』へようこそ。
最近、ジアミン系染料が危険だというお話を聞く機会がよくあると思います。
ジアミンは、セルフで行ったり、美容院で施術してもらったりするヘアカラー(白髪染めでもファッションカラーでも)の多くに含まれている成分です。
このように、髪や頭皮にダメージを与える成分が入っていると聞いた(または、実際にダメージを受けた)ことで、使用を止めて、ヘアカラートリートメントに変更した方も結構いらっしゃるのでないでしょうか。
ただ…そのヘアカラートリートメントの成分表示をよく見てみてください!
低刺激染料と表示されていませんか?
仮に、低刺激とうたっていても、染料である以上、どの程度、髪や頭皮に影響があるのか気になりますよね。
すでにジアミン系染料で髪や頭皮にダメージを受けたことがある方なら、なおさら考え込んでしまうはずです。
そこで今回は、
・ヘアカラーの種類
・ジアミン系染料の問題点
・低刺激染料の種類とその特徴
をご紹介していきたいと思います。
今後、貴女がどう白髪と向き合い、白髪染めを選択していくのか、お考えになるきっかけになったら幸いです。
ヘアカラーの種類
ひとことにヘアカラーといっても、その染色方法は様々です。
タイプごとにご説明します!
<染毛剤タイプ>
①ヘアブリーチやヘアライナーなど
脱色剤を使用し、完全に髪の色素を落とします。
②ファッションカラーや一般的な白髪染め、ヘアダイ
永久染毛剤を使用します。
非酸化染毛剤や酸化染毛剤を使用したり、オハグロ式のものもあったりしますが、何れにせよ髪のキューティクルを開かしてから、染毛剤を髪の内部に入れ込んで染め上げていくものです。
その染色方法ゆえに、2~3ヶ月は色持ちしますよ。
*よく問題として取り上げられることの多いジアミン系染料は、この酸化染毛剤を指します。
<染毛料タイプ>
①ヘアマニキュアやヘアカラートリートメント、ヘアカラーリンス
半永久染毛料を使用します。
これがいわゆる低刺激染料と呼ばれる染料です。
髪の表面をコーティングするように染めていきます。
一部髪の内部に染み込んでいくため、ある程度色持ちするようになっているのです。
②カラースプレーやカラースティック
一時染毛料を使用します。
言葉通り一時的に髪の表面に色素が付着しているだけで、雨など水分や湿気で色落ちしてしまうこともありますし、洗髪をすれば完全に色落ちします。
以上のように、様々な方法で、ヘアカラーができることがおわかりいただけたかと思います。
そこで次に、ジアミン系染料の問題点とは何か核心に迫ります!
ジアミン系染料の問題点
実はジアミン系染料は、夢の染料だったのですが、それゆえに問題点も存在します。
気になる点を詳しくご紹介していきますよ!
<ジアミン系染料は多くの希望をかなえてくれる夢の染料>
まずはじめに、多くの人が、ヘアカラー(白髪染めも含めて)に求める条件って何だがおわかりになりますか?
・施術時間が短い。
・費用が安い。
・色持ちがよい。
ズバリこれらですよね!
3つの条件を一気にかなえてくれたのが、酸化染毛剤であるジアミン系染料だったのです。
短時間で発色させ、価格も低く抑えられ、持ちもよい夢のような染料でした。
ただそんな染料は、天然には存在しません。
化学の力を借りて、人工的に造るしかなかったのです。
すると、その結果として、髪や頭皮といった本来一番大切にすべきところにダメージを与えてしまう、という残念な現象を起こしてしまったわけですね。
<ジアミン系染料の問題点>
特に問題視されているのは、
パラフェニレンジアミン(PPD)
メタアミノフェノール
アミノフェノール
の3つです。
それらは、
①直接触れる頭皮に、赤みや発疹、腫れ、かぶれ、浮腫を引き起こす可能性があります。
②また、一見関係なさそうに思える結膜炎、鼻炎、気管支喘息をも引き起こす可能性があるのです。
③更に、頭皮に張り巡らされた毛細血管から染料が体内に取り込まれ、発ガンの可能性も否定できません。
④もちろん、無理に薬剤でキューティクルが開かれ、染料を入れ込まれた髪自体もダメージを受けます。
⑤人によっては、アレルギー反応でアナフィラキー症候群を起こし、呼吸困難で死に至る場合さえあるのです。
*パッチテストを行ってアレルギーがないと判明した人でも、繰り返しジアミン系染料を使い続けることで毒素が蓄積され、ある日突然、アレルギー症状を起こす場合があるため、油断ができませんよ!
やはり、ジアミン系染料を用いたヘアカラーは、今すぐ止めるべきであることが再認識していただけたかと思います。
次に、ヘアカラートリートメントなどに配合されている低刺激染料の種類とその特徴をご紹介します。
【低刺激染料】の種類とその特徴
では、本題のヘアカラートリートメントなどに含まれている【低刺激染料】の種類と、それぞれの特徴についてお話ししていきたいと思います。
<天然成分をうたっているヘアカラートリートメントにも入っている化学染料>
先にお話しした通り、ジアミン系染料の危険性が広まってきたため、最近は、ヘアカラートリートメントといったジアミン系染料の不使用を強調している商品が増えてきてきました。
ただ残念なことに、原料が植物由来の天然成分であっても、化学的な染料の力を借りないと髪を染めることができないというのが現実なのです。
そこで、低刺激染料が必要になってくるわけです。
それらの代表的なものとしては、
酸化染料(タール色素)
HC染料
塩基性色素
の3つになります。
<代表的な低刺激染料3つの特徴>
詳しくご紹介すると、
①酸化染料(タール色素)
電気的な性質を利用し、染料を髪に付着させることで染めていきます。
具体的には、まず髪を白髪染めの成分でプラスに傾かせてから、マイナス要素を持つ酸化染料(タール色素)で染めるのです。
この染料には発ガン性あるとが判明しており、今は食品に添加することが禁止されているほど危険性の高いものです。
②HC染料
電気的な性質を利用するのではなく、直接染料になります。
分子が非常に小さいため、キューティクルの隙間から髪内部にまで浸透して、髪が染められます。
そのため、色持ちがよくなりますよ。
ただ、その染料内にニトロフェニレンジアミン系色素が含まれており、皮膚刺激や重篤な目の損傷、アレルギー皮膚炎、生殖器や(妊婦さんに使用した場合)胎児への影響を与える可能性があるのです。
③塩基性色素
①と同じく電気的な性質を利用して髪を染めます。
ただし逆の展開になり、白髪染めの成分で髪をマイナスに傾けてから、プラスの性質を持っている塩基性色素で染めていきます。
この染料内には、先にお話しした強いアレルギー性を持つパラフェニレンジアミン(PPD)(<ジアミン系染料の問題点>のところをお読みください)が一部含まれています。
以上より、残念ながら低刺激染料といわれるものが必ずしも安全ではないことおわかりいただけたかと思います。
<ヘアマニキュアやヘアカラートリートメント、ヘアカラーリンスの利点>
ヘアマニキュアやヘアカラートリートメント、ヘアカラーリンスは無理にキューティクルを開く行為を行わないため、髪自体を傷めることはありません。
この点では、ジアミン系染料を用いたヘアカラー(白髪染めも含む)にはない利点があるといえますね。
ただしその一方で、低刺激染料は、頭皮や髪を乾燥させてしまうことがあるのです。
本来、髪のツヤや手ざわりのよさは、自然に頭皮から分泌される皮脂や汗による保護膜によるものなのですが、頭皮が乾燥してしまっては、その効果は期待できなくなってしまいます。
ちなみに、トリートメントやリンスを行った後、髪のツヤや手ざわりがよくなったと思われるかもしれませんが、あれは人工的に与えられた脂分によるものであって、ただの錯覚です。
ご自身の頭皮や髪が健やかになったというわけではありません。
その点はご注意くださいね。
まとめ
ヘアカラートリートメントなどに配合されている【低刺激染料】のお話をしてきました。
いかがでしたか?
残念ながら、低刺激とうたっていても化学合成である以上、頭皮や髪(ときに体全体)への影響がないとは言い切れません。
しかも、あなたが普段感じているトリートメントやリンス後の髪のツヤや手ざわりは、人工的なものであって、髪質がよくなったわけではないのです。
そう考えるとやはり、頭皮や髪にダメージを与えずに白髪染めを行うなら、天然由来100%のものを選ぶしかありませんよね。
ただそれも、植物アレルギーがある場合は使用できないのです。
更に、ヘナのような天然由来の白髪染めであっても、染色力を高めるために、ジアミン系染料のような化学合成の染料が混ぜられている場合もあります。
必ず表示を確認したり、施術してもらう美容師さんに確認したりする必要がありますね。
よって、正解はないのです。
ジアミン系染料を用いたヘアカラー(白髪染めやファッションカラー)であっても、事前に保護する処置を施し、施術後にきちんと洗髪しケアすることでダメージはかなり抑えることができます。
更に、費用は安く、短時間ででき、色持ちもよいです。
ヘアマニキュアやヘアカラートリートメント、ヘアカラーリンスは、キューティクルを開かせない分、髪への直接的なダメージは抑えることができます。
特に、ヘアカラートリートメントとヘアカラーリンスは家で手軽にできることも利点です!
ただし、色落ちしやすい点と、低刺激染料の影響が無視できない点は、デメリットといえますね。
また、植物アレルギーの心配がないならば、ヘナなど天然由来100%の白髪染めを使うことで、頭皮や髪へのダメージを抑えることができます。
ただ、費用は高めになりますし、何より髪になじむまでに時間と根気強さが必要とされます。
ですから、貴女にとってどの点が譲れないのか熟考の上、ぜひ今後の白髪染めを選択してみてくださいね。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ポチっとしていただけたら嬉しいです。